高木さんの「非対立の生き方」を読みました。
サブタイトルは、
一瞬でしあわせをつかむ成功法則
です。
この本には臨死体験の話はありません。
でも、臨死体験後に気づいたことや決意したことがいくつかあり、その中の一つの柱がこの
「非対立の生き方」
です。
まず、「はじめに」にある一文をご紹介します。
「すべてのトラブルは、自分の中の『対立』によって起こります」
この本には、その対立をどうやって無くせばいいのか、具体的な例をあげて説明されているのです。
「プロローグ 気付き」
交通事故で全く動けなくなってベッドに横たわっている間、高木さんはいろんなことを考えました。
(その前に臨死体験があったので、答えは既にわかっていたはずですが、忘れてたようで、考えて出てくる答えによって臨死体験が真実だったと気づいたと「転生と地球」には書かれていましたが、その話はでてきません)
高木さんは学生時代、非暴力のガンジーに習って平和のデモをしていました。
でも、機動隊は学生を攻撃してきたのです。現場は悲惨な事態に陥りました。
なぜ、平和運動で血が流れたのかその時はわかりませんでした。
ベッドの上で気づいたのは双方に憎しみがあったということ。
心の中の怒りや正義感は、「対立」という名の暴力だったのです。
いくら目に見える暴力をふるわなくても、対立は平和を呼ぶことはないのです。
非対立とは
●「自分が正しい」「相手が間違っている」という正義感や怒りは「対立」である
●自分の中に「対立」があれば、何事もうまくいかない
●「非対立」は、「非暴力」であるだけではなく、心の中の「対立」を捨てること
●「非対立」は、我慢や遠慮のような消極的なものではなく、積極的に手を差し伸べ、強力に平和を推進し、平和を実現していくことである
●「非対立」を理解し実践できる人が、まず自分の周りを変え、世界を変えていく
●「非対立」が広がれば、平和が実現する
●争いは「対立」から生まれ、平和は「非対立」から生まれる
しかし、「非対立」は、
対立を避けるための我慢・遠慮・諦めでもなく、平和実現への積極的なチャレンジです。
ということで、具体的な話に入っていきます。
「第一章 なぜ怒るの? なぜ悩むの?」
「第二章 すべての原因は」
「第三章 モノサシをはずそう」
「第四章 エピソード」
「第五章 自分との対話」
「第六章 『非対立』に生きる」
「第七章 新たな旅立ち」
「エピローグ 大切なあなたへ」
「私の願い」
三章までがカウンセリングのような説明と解説で、それ以降がエピソードを交えた話ですが、いずれも具体例を示しながらなので、非常にわかりやすく納得しやすいです。
モノサシとは、今までの常識や価値観や「こうであるべき」とかの思いですね。
では、その中から、高木さんに関するいくつかのエピソードを紹介します。
高木さんは「地球市民連合構想」を沖縄サミット、欧州環境会議で提言し、好評を得てたのですが、2002年国連の環境サミットの事前会合では反響は今ひとつでした。
しかも、途上国の1人がこう言ったのです。
「絶対反対! 先進国のNGOはいつもきれいごとを並べ、最後には我々をだます。この提言も同じだ!」
そこで休憩時間に補足説明を申し入れ、幹部10人で会合を持ち、相手の意見をよく聞きました。
それで高木さんは、まずは先進国の責任で今の現状があることを認め謝罪し、相手の智恵を借りたい、力を貸して欲しいという旨の30分もの熱いスピーチをしました。
すると最高責任者の黒人は感動して立ち上がり、全力で応援するだけでなく、共同提案という形で提出しよう、と言ってくれたのです。
上からの説得でもなく、下からのお願いでもなく、対等に話し合うこと、真剣に本音をぶつけることが「非対立」の重要な点なのです。
最近「星の王子様」の映画が上映されてるようですが、高木さんは日本で初めて翻訳された時、感動したセリフが二つあったそうです。
一つは最も有名なこれ。
「大切なことは目に見えないんだよ。心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ」
そしてもう一つは私は記憶になかったですが、これ。
「幸せってすべてのことに責任を持つことなんだ」
ということで、まずは自分に責任を持つことから始めたそうです。
宮沢賢治の雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ」やマザーテレサの祈りにも感銘を受け、先住民の教えの深い話もありました。
ジョンレノンの「イマジン」は「転生と地球」にもこの本にも紹介されていましたので、相当評価してるようです。私も大好きで何度か紹介しましたが。また、地球とや自然と人間が実際に繋がっていて既にワンネスであることもその本とは別の角度から語られています。
高木さんの話以外にも素晴らしいエピソードや参考になる話が載ってますが、全ては紹介しきれないので、また高木さんの話をします。
高木さんは生まれつき片方の目が見えず、コンプレックスでそれを隠していました。
なるべく人と目を合わさないようにして消極的に生きていましたが、目つきが悪いと先輩や教師から殴られたりしてました。
でも、高校の時、ヘレンケラーの映画「奇跡の人」を見て感動し、「自分は片方でも目が見えるし、耳も聞こえるし、口もきける、三重苦のヘレンケラーにあれだけのことができたのだから、自分は何でもできるんだ」と思い、クラブの仲間にカミングアウトし、それから積極的な人生に変わったそうです。
あと、もう一つ書くと、たとえば、農薬や化学肥料に反対するのであれば、反対運動するのではなく、無農薬や自然農の野菜を買えばいいのです。
これは中山さんや木内さんも同じようなことを言ってまして、やはり非対立です。
また、中山さんもネパールの大臣と会談してアドバイスしてますし、木内さんも国際会議で提言してそれが通ってますので、同じように国際的にも活躍しています。非対立の心は相手にちゃんと通じるのです。
ちなみに私は非対立を知ってるようで全然できてなかったです。
今朝、家族の話をちょっと聞いて、それはいかんやろ、という思いが起きて即座に自分が正しいと思ってることをぶつけてしまったのです。
私は別に怒ったわけでもなく思ったことを普通に言っただけのつもりですぐそのことは忘れてましたが、頭ごなしに否定されて相手は面白いわけありません。でも、私はそんなことに気づくこともなかったのです。
あるつぶやきをたまたま目にして最初は誰のことを言ってるのかわかりませんでしたが、しばらくして自分のことだと気づきましたのですぐにメールで謝りました。
家族はありがたいです。
家族だと何も考えずに発言することが多いので、失敗することも多いです。逆に学びも多いと言えます。
わかってるつもりが全然わかってなかったことに気づけたので、本当に家族には感謝しています。
私は昔から正義感が強く、黙ってられないたちでした。それが勘違いや思い込みの場合もありましたが、正当だと思える時でもいい結果にはならなかったです。
正義感や正しさなどは一見良さそうですが、捨てた方がいいです。いい、悪いは観方によって違ってくるのですから。
知ってるつもりでも、自分が正しいという傲慢な思いがまだあったようです。そんなものを押し付けようとするのが不和や争いの元だというのに。
そもそも、意見を求められてもいないのに言っちゃいけませんね。
まだまだ未熟な私ですが、今後気をつけていこうと思います。
ちなみに、この本にはもっとわかりやすく書かれた具体例がたくさん載ってますから勉強になりますよ。
臨死体験だとか不思議現象は一切載っていないので、誰にでもお勧めできます。
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非対立の生き方
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