「人は誰もそのままで完璧」「完璧な人間などいない」
この二つは矛盾してるようですが、それぞれ違う次元においてそのとおりなので、
どちらかが正しくてどちらかが間違っているわけではありません。
肉体レベルで言うと、完璧な人間などいません。
サッカーの世界では人間を超えた存在と称されるメッシでさえ、ミスをします。
ちなみに「めっし」で変換したら、「滅私」と出ました。自分の心に忠実に生きることは大事ですが、それはエゴまみれで生きることではありません。
私だけが、私が、という心を滅して、本来の自分の純粋な思いに従って動き、結果は天に任せる。
それが「滅私」で、メッシはそれが出来ているのかもしれません。
それでもシュートを外すことがあります。それが人間です。
昨日はエイプリルフールでしたので、「白夜の部屋」が一次審査通過しました、とか、ありそうなウソつこうかと思いましたが、日付が変わってたのでやめました。
ちなみに、大賞以外はなんの発表もなかったと思います。
そんな話ではなく、昨日は復活祭でした。イエスが十字架にかけられて三日目に復活したことを祝うお祭りです。
地球で一番信者が多いキリスト教の教祖で、地球を代表する聖者ですが、それでも憎んだり疎ましく思う人がいたから十字架刑に処せられています。
愛の権化のイエスでさえそうなのですから、誰にも嫌われない、完璧な人間などいないということです。
先日のTVで、東大主席卒業の才女と、M-1優勝者の天才芸人のDNA検査から、特性や性格などが分析されてましたが、やはり欠落してたり弱い部分、苦手な部分がありました。
人徳、頭脳、芸、何かしらに秀でていても、全てに完璧という人はいないのです。
全てが満点の完璧な円となる人間では、なんの摩擦も起きません。
摩擦がなければドラマは生まれません。
ドラマを体験しに来ているのですから、完璧な人間は地球に生まれてくる意味がないのです。
考えてみてください。
綺麗な円だけではジグソーパズルは成り立ちません。みないびつな形で補い合うからこそ、一枚の絵が出来上がります。
その一枚の絵が家族や社会や国や地球なのです。
それぞれがいびつな形の存在であることが必要なので、完璧でない人間だからこそ、宇宙的な視点から見たら、そのままで完璧なのです。
さらに肉体を離れた魂レベルでいうと、皆本当に完璧です。
障害者であっても、病人であっても、魂にはなんの障害も病気もありません。
そもそも、形あるものは霊であっても全て仮の姿で、究極的には全ては一つで完璧な存在しかないんですから。
ただ、肉体レベルで言うと、誰も完璧ではないのですから、許し合いが必要なのです。自分も他人も責める必要はありません。
でも、完璧だからといって何もしなければ停滞します。だから人間には向上心がプログラムされているのです。
そのままでも完璧ですが、変わりたいなら、進化したいなら、そうしてもいいのです。
バランスは崩れません。完璧なシステムなので、つじつまが合うように世界が変化しますから。
その世界も一つではなく、実は無数にあり、変化してるのではなく、進化した自分に合った世界に切り替わるだけです。
TVやラジオのように、こちらの周波数を変えると番組が変わるのと同じ原理です。
さて、なんでこんな話をしているかというと、先日録音した音源をチェックしたからです。
無音で吸音の狭い部屋だったため、普段の演奏では聞こえない、細かい音まで全部拾っていました。
私のお腹が鳴る音はその時も聞こえてましたが、私のクッションや座布団と足が擦れる音や、ケイさんのズボンの衣擦れの音や、膝に手を置いた音まで。
シンギングボウルの音は綺麗でしたが、ちょっとしたタッチのミスによる異音なども含めて、いろんな雑音が気になりました。
アツミケンジさんは修正してくださるとのことでしたが、それも限界があるし、作業も大変だろうからと、私は別の部屋で録り直した方がいいんじゃないかと昨日思って、ケイさんに電話しました。
ケイさんは渾身のエネルギーを注入して演奏しているので、できればボツにはしたくないし、気になるところは打ち合わせしたんだから、まずはアツミケンジさんに修正してもらおうとのことでした。
そして今日アツミケンジさんに電話したんですが、
「人間が演奏するんだから完璧にはできない。たとえどんな部屋で録ろうとも。
それにノイズにフォーカスして聴くからそんなに気になるだけで、普通はそんな聴き方しないからわからないですよ。
ノイズはできるだけ取りますからチェック箇所を送ってください」
確かにイヤフォンして限界まで大きな音量で聴いてましたが、普通そこまで大きくしないですからね。ただ、30カ所以上ありますけど、と言うと、
「大丈夫です」
というので、再度チェックしながら書き出したら、60カ所もありました。
まぁ30カ所以上ではあるから嘘ではないですが、ケイさんとチェックした40カ所以上になってしまいました。
別に全部なんとかしてくれ、とは思ってませんが、少しでも良くなったらラッキーだと思いまして。
彼は音楽の天才なので、きっと上手く編集してくださることでしょう。
取れなかったものは人間らしい味だと受け入れます。
実は小説などもそうなんですが、見直す度に修正箇所が出てきます。締め切りがなければいつまでも終わりません。
つまり完璧な作品などできないのです。
ただ、その時点でベストを尽くした作品はできますが。
大江健三郎は推敲に1年半とかって聞いた気がします。間違ってたらすみませんが、大作家でも一回書いて完成とはいきません。
ただ、SFの巨匠ハインラインは見直しや修正などしたことないそうなので、そんな人もたまにはいますが。
そうそう、先日染み抜きの達人のクリーニング屋を見つけました。神奈川No.1で指導者でもある80歳のおばあちゃんですが、
「私が落とせないものは誰も落とせない」
と豪語し、どこに出しても落とせないものの依頼があちこちから来るそうです。
以前、妻のダウンコートを長女に貸したら、食べ物の赤いシミをたくさんつけてきていて、クローゼットにしまいっぱなしだったものを出したのです。
そしたら、赤いシミは完璧に消えていたのですが、妻に渡したら、薄い黄色い小さなシミや点を数カ所見つけてました。
たぶん気づかなかったんだと思います。私も赤いシミだけだと思ってましたから。
だから、どんな達人でも、いつでも1回で完璧というわけにはいかないのです。
また持っていけば取ってくれると思いますが。
実はケイさんに言ってたんです。一緒にチェックしてた時。
アコースティックギターで綺麗な音を奏でていても、弦を押さえる指を動かす時、どうしても、キュッという音がすることがある。それはノイズだけど仕方ないものだと。
それなのに、今回録音した音源が、とてもいい音だったので、ちょっと完璧を求め過ぎました。
完璧なものなどないからこそ、人は努力を続けるし、創造を続けるんだと思います。
現時点でのベストを尽くした作品が完成するのを楽しみにしています。
アツミケンジさんには大変苦労をかけますので、申し訳ないですが。
さて、先日在庫切れになっていた聖徳太子コードの在庫が届き、ドニパトロも届き、
サンタマリアの在庫も入りました。
サンタマリアは予約された方の分は確保できましたし、ネットショップも在庫切れから買えるようになりました。
ただ、初回に出荷した3,4名の方に説明書を付けるの忘れてました。申し訳ありません。
K&Kユニバースの商品説明の欄の写真の一つがそれですので、それを読んでいただけますでしょうか。
完璧な仕事ができなくて申し訳ないですが、人間だからとお許しいただけたら、ありがたいです。
直接会える方ならお渡ししますので、入ってなかった方は言ってくださいね。
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完璧だけど完璧じゃない
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