Quantcast
Channel: 今しかないなら by ken2
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4186

横尾さんの話 後半

$
0
0

<携帯では後半読めなかったそうなので、後半だけ再度アップします>

画家宣言をしてから何年かたった1987年、セゾン美術館で開かれたぼくの個展の後、
20歳後半と思える1人の見知らぬ女性が現れました。

彼女の話によると、
「あなたはいずれ、ある特定の人に我々のメッセージを伝える役割を果たしてもらうことになる」
と告げられたといいます。
彼女は彼女でチャネラーとなるために、ある宇宙神霊に手塩にかけて育てられてきたらしい。

「あなたも相手の人も準備ができた」と言われ、その相手の人は「横尾忠則」だと指定されたというのでした。

突然のことで、半信半疑でしたが、ぼくは彼女をテストしてみることにしました。
少し前にユリゲラーとテレパシーの送信実験をしたことがあるので、その方法でぼくの頭の中のビジョンを彼女に念として送ってみたのです。

その結果、彼女が本物であることを確信しました。
さらに、金銭的な要求も禁じられているといって、一切なかった。
こうしてぼく1人のための専属チャネラーが誕生したというわけです。
まだ日本にチャネラーという言葉もない頃です。

それ以来、彼女を通してコンタクトが始まりました。
トランス状態の彼女の口から、
「天使ミカエルの力の権限の一部を持ってる者だ」
という答えが返ってきました。

相手が宇宙人でなかったことに少し失望しました。
「えっ、天使!?」
という感じです。
「横尾は聖書を読んだり、天使の絵を作品の中に登場させていたことを我々は知っている」
とも言われました。
とにかくぼくの内外の出来事を完璧に調べつくしていましたね。

当時のぼくは、芸術的創造に行き詰まりを感じている時期でした。
「もう一つ自分の絵が思うように描けない」、
そんな話をすると天使は、
「実はそのことでカリキュラムを行おうとしている」
と答えてきました。

ぼくの芸術活動は、宇宙の原理原則に従ったところから表現されていくものでなければならない。
なのに、現実には現代美術にあまりにこだわり過ぎ、その制度に組み込まれること、
言い換えれば、現代美術界で大成したいという執着が強すぎる。
その執着を捨てなければならない。
そのためには、芸術ばかりでなく、家族、物質、仕事などへの執着を捨てる訓練が必要だと言って、
いろいろなカリキュラムが組まれ、いよいよ本格的な教育とサポートが行われようとしていたんです。

天使とのコンタクトが5~6回に達した頃でしょうか。
トランス状態になっている彼女の口から、突然いつもと違う言葉が飛び出しました。
誰だかわからずにいると、相手がピンボケのような状態で姿を現したんです。
長い金髪をした背の高い西洋人タイプの女性の生命体でした。
宇宙人的でした。

そう思ったぼくの心を読んだのか、
「怖いですか?では、あなたの好みの女性になりましょう」
と言って、完全な西洋美人になってくれました。
変身したのではなく、ぼくの脳に影響を与えてそう見えるようにしたんだそうです。

それにしても、こんなビジョンが見えたこと自体が奇跡に思えました。
「何て科学なんだろう」ってね。
実は、これこそ宇宙人だったのです。
女の生命体でした。

ぼくにまでビジョンが現れたんです。
ほかにもいろいろ超常現象が起こり、チャネラーを疑うようなレベルをすでに超えていましたね。
その宇宙人は自分がK(頭文字)というコードネームであり、ずっとぼくの夢を担当していたと語りました。

彼女が金星の基地から初めて地球に飛来(彼女は「降球」という言葉を使った)した時、
まず最初にぼくの絵の波動をキャッチし、以来ぼく自身に興味を持つようになったというのです。

以前、夢の中で出会ったハンサムな宇宙人は、実は彼女であり、ぼくが夢の中で勝手に男性にすり替えてしまったのだと説明されました。

気付くと、ぼくは彼女とともに、北極上空の地球磁気圏内に浮かぶ都市型宇宙母船の中にいました。
というより、そのビジョンを見せられていたんです。

UFOはどこから来るのかがよく話題となりますが、この母船は常に地球磁気圏内に停泊しているそうです。

そこで、彼女の仲間を3人紹介されました。
他は男性でしたが、出身地は異なるようでした。
中には、母船の中で誕生し、成長する人もいるということでした。
母船内にはたくさんの宇宙人がいましたが、東洋人的な顔立ち、西洋人風、背が高い者、低い者、と
いろいろな種類の人たちがいるそうです。

北極の熊の足の裏にものすごく興味を持っていたり、紹介されると恥ずかしくてポッと顔を赤らめてしまったり、そんな少女っぽい人たちもいました。
UFOのことを、できればShip(シップ)と呼んでください。とも注文されました。

この女性の宇宙人とのコンタクトを機に、天使と宇宙人との合同コンタクトが始まりました。
宇宙人側のぼくの担当者は、彼女の他、もう一人の男性のKとSを合わせた3人。
Sは金星の芸術顧問で、油絵具の調合の仕方など芸術面に関することを一切担当してくれました。
女性の宇宙人は常にUFOで飛び回っていて、実際の訓練を担当するというよりも精神的なサポート役で、彼女だけがぼくのことを「タダノリさん」と呼んでくれるのがなんとなく嬉しくてね。

ぼくの心の訓練を担当してくれたのは主に男性のKと天使(神霊)で、特にKは、冗談好きの、宇宙人の中でも仲間から変わり者と言われている人物です。
ぼくが山下清の物まねをやると、大いに喜んでくれたし、「丹波哲郎だぞ」「おい、横尾、宇宙の電通だぞ」なんて冗談の好きな宇宙人で、時々天使に「これこれお、いい加減にしなさい」とたしなめられたりしていました。
ぼくはそんな時「ざまあみろ、怒られた」なんて言って彼を冷やかしました。

だけど、彼とのやり取りはある意味では楽しく快適でした。
もう、この頃になると、チャネラーの女性もトランス状態にならなくても、普通に、いつどんな時でも交信できるようになっていました。

その反面、彼のぼくに対する訓練は非常に厳しいものでした。
彼らの目的は、宇宙の摂理を踏まえたうえでの芸術活動をぼくにさせること。
そのためには、ぼく自身の肉体と魂のバランスを形成することが必要でしたが、ぼくには物事にこだわる性格があり、それがバランス形成の上で大きな障害となっていたんです。

その執着から解放されることが一番の重要課題でした。
彼らは、家族や芸術に関することなど、ぼくがこだわりそうな事柄を取り上げ、押し付けてきました。
それをテーマにされるだけで、ぼくの執着は深まり、深まると「執着を断て」と無茶苦茶な要求を言ってきました。

かなり高いレベルを要求されていましたが、彼らのぼくに対する調査では、ぼくがそのレベルに到達できる可能性を十分持っていると判断していて、その水準まで引っ張り上げようとしてくれていたのです。

しかし、ぼくにとって彼らの訓練は辛いものでしかなく、それゆえ、教官役のKとケンカしたり、
意地を張ったり、真剣にやり合ったこともたびたびでした。

気に触るようなことを言われて「Kさんにはプロジェクトから降りてもらいたい」と言ったこともあったけど、
そんな気の強い性格も、逆に喜ばれたりしたことがあります。

だけど、夜中、布団の中で彼を憎んだこともあった。
憎しみの波動は母船の中の彼に全部届いてしまい、僕のその波動にやられて、彼は3~4日間も
カプセルの中で回復を待たなければならないということもあったんです。

宇宙人の肉体は、憎しみのようなネガティブな想念に非常に弱く、時には肉体の組織が破壊されて死に至ることもあると、後から天使に注意されました。

そんな日々でも、コンタクトは続行され、テレパシー能力を高める訓練に始まり、執着を捨てる訓練など、
彼らとのコンタクトが回数を重ねるうちに、ぼくは日増しに苦痛を感じるようになっていきました。
一生懸命やっているのにわかってもらえないというもどかしさも働き、
朝目が覚めると、その日のコンタクトのことを考えては憂鬱になり、いっそのこと死んでしまいたいとまで思うようになっていたんです。
自殺はしたくないけど、事故や病気でも死んでこの苦痛から解放されるなら何でもいい、というところまで思い詰めていた。

だけど、基本的には彼は物凄く愛に満ちた優しい人です。
時には霊界の両親や、三島由紀夫さんや、親しい今は亡き人たち、それに外国の有名な芸術家たちをぼくの求めに応じて、心霊の計らいで、つないで交信させてくれたりもして、なんとか頑張ってコンタクトを続けようとしました。

しかし、彼らとの付き合いは1年半ほどで終わりを迎えることになります。
「我々は君を肉体想念から解放するためにサポートしている。
 しかし、愛情を持ってしている行為が、結果として君を苦しめているのなら、手を引くしかない」
という言葉を残して突然去って行ったのです。

コンタクトの体験を出版するように言われていたけど、人に知られるのが怖くて、本を書かなかったことも切られた原因の1つだと思いますね。

ぼくはしばしの開放感を得ることができましたが、同時にとてつもない寂寞感にも襲われたのです。
というのは、一方では信じられないほどの愛情と友情を与えられ続けていたからです。

それから二日後、これは奇跡と言っていいでしょうが、新たなチャネラーというか、パートナーが現れ、
今度は、「愛」と「勇気」と「希望」の3つを兼ね備えた3人組の天使たちとのコンタクトが始まりました。

彼らとのコンタクトには、時たま、秋田のマリア様も参加してくれましたが、
以前のハードなコンタクトに比べると、「こんなのでいいのかな」と心配になるほど楽でした。

このコンタクトでは、以前の宇宙人は完全に姿を消してしまっていました。
だけど、天使に頼んで無理やり、どこの宇宙人でもいいからつないで欲しいと頼んだら、
見知らぬ宇宙人が現れました。
「誰ですか?」と尋ねたら、「今は内緒」と言ったのです。

このコンタクトも1年半ほど続きましたが、その途上、別の3人組のチャネラーが出現して、
最終的にぼくは日本の神界とコンタクトすることになりました。
日本の神様とのコンタクトは、いわばぼくにとっての最終ステージにあたるといってもいいでしょう。

日本の神様を中心としたステージが始まって間もなくの頃です。
天界を通して三島由紀夫さんからメッセージが来ました。
三島さんからは、最初のコンタクトの時代にも何度かメッセージが届き、宇宙というものは礼節あるいは礼道というもので保たれている、
それが最も大切なことであると教えられ、随分励まされました。

三島さんのメッセージが終わると、
「おい、横尾、元気か!」
という懐かしい宇宙人の教官Kの声が飛び込んできました。
返ってきたのです。
最初の連中、女の宇宙人も芸術担当のSも、いわゆる宇宙人3人組が。

「日本の神様に目をかけてもらうなんて、お前のエラくなったな。
 あの頃は役割上、言いたくないことも言ったけれど許してくれな」
とひょうきんで冗談好きな彼の言葉は、ぼくの胸をつまらせました。

とにかく、以前サポートしてくれていた宇宙人、天使たちがウワーッと現れて、次から次へと再会の歓びのメッセージを伝えてきました。
ものすごい数の歓びのメッセージ、ぼくの目からは涙があふれ出し、どうにもとまらなくなっていました。
彼らも会えないと思っていたのか、泣いて歓んでくれました。
そしてなんと、大天使ミカエルも現れ、ぼくに励ましのメッセージをくれたのです。

そして彼らは素直に、我々の君に対するコンタクトは失敗だった、許してほしいと誤ったのには驚きました。
最初は我々には失敗はないと言っていたんですがね。

懐かしい彼らとの再会、「もう二度と会えない」と思っていた人々との再会で、コンタクト疲れていたぼくの心は、一気に回復していきました。

すべて神界の日本の神様の計らいだったのです。

そして、2回目に「今は内緒」といった宇宙人もこれからのコンタクトの新しい担当の一人だったのです。
あの時点でぼくの未来が決定していたんですね。

今ぼくは自立の時期に入っています。
直接的なコンタクトはなくても、彼らのメッセージはぼくの直感なり、想いなり、衝動による行動なりに込められ、
絵の制作を通じたり、日常の中でのさまざまな表現を通して、彼らからの波動とサポートを受けています。
UFOは呼べばいつでもぼくの視界に現れて、波動を送ってくれます。
彼らとの付き合いには確かに辛いこともたくさんありましたが、その中でさまざまなことを学ぶこともできました。

「インディペンスデイ」に登場するような宇宙人が決していないとは言い切れません。
しかし、少なくとも、現在地球上の至る所でコンタクトしている宇宙人たちの大半が、
地球人が一刻も早く目覚め、自立して、自分たちの仲間となることを望んでいるように思います。

人間には、死後に生まれ変わり何度も地球上で転生を繰り返す人と、霊道を通り抜け宇宙新人類として再生する人もいます。
宇宙人の中にはかつて地球人として生きた人も少なくありません。
彼らが求めているのは、少しでも多くの地球人が輪廻の輪を抜け、高次元の意識体として成長することです。
カルマを生産し、輪廻の輪から脱することを望んでいるはずです。
その手伝いをするために、彼らは地球を訪れ、さまざまなサポートをし続けています。

以前、彼らからコンタクトできる条件を教えてもらったことがあります。
「純粋であること」
「素朴であること」
「無垢であること」
「謙虚であること」
「神への敬虔な気持ちを持っていること」

の5つです。

この条件を満たすことは人間にはなかなか難しいそうですが、それでも彼らはサポートを諦めません。
その根底には、かつて自分たちも地球人であった時代があったからだと思います。

地球人も宇宙人の一種です。
宇宙には宇宙連合や銀河連合といった地球の進化をサポートする組織が確かに存在し、
その連合に属さない星の方が少ないくらいだという。
地球が遅れているのは事実です。
最終的には一人ひとりが霊性に目覚めて、自立した生き方が大切になってくるのだと思います。
肉体に翻弄されていることに気づき、魂に忠実に従うことで、宇宙と共存できるはずだと彼らは言いたいんだと思います。
でなきゃ、人類のネガティブな欲望の想念によって、地球を破滅させないとも限らない。
ぎりぎりのところにきているとでも言いたいように、ぼくには思えて仕方がない。
ぼくに関して言えば、このコンタクトはまだまだ新展開を見せるような気がしてなりません。

「彼らには、芸術には狂気が必要だと教わったんです。
 それまでネガティブにとらえてたんだけど、あらゆる角度から説明を受けました。」

いまでも油絵の具の調合は、宇宙人に教えられたとおりに行っている。

---------------------------------------------------------------------------
(転載おわり)

凄い話ですよね。そのあとに紹介されていた、横尾さんの「私と直観と宇宙人」という本が図書館にあったので、借りてみました。
読んだら感想書きますね。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4186

Trending Articles